この記事は紹介する医薬品を推奨する記事ではありません
最近、SNSやニュースでも話題になっている「飲むだけでやせる薬」として名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
その代表が マンジャロ(チルゼパチド) と リベルサス(経口セマグルチド) です。
もともとは糖尿病治療薬として開発されたお薬ですが、血糖値を下げるだけでなく 体重を減らす効果 があることから「ダイエット薬」として注目されています。今回は、これらのお薬の特徴と、副作用や注意点についてわかりやすく解説します。
マンジャロとは?
- 成分:チルゼパチド
- 投与方法:週1回の皮下注射
- 効果:食欲を抑え、血糖コントロールを改善しつつ体重を減らす
海外の臨床試験では、マンジャロを使った人の体重が 平均で15%以上減少 したという結果もあり、肥満治療の分野で大きな期待を集めています。
リベルサスとは?
- 成分:セマグルチド
- 投与方法:飲み薬(1日1回)
- 効果:胃の動きをゆっくりにし、食欲を抑える
同じ成分を注射で使う薬(オゼンピック)もあり、海外ではダイエット薬として広く使われています。リベルサスは「飲むタイプ」なので、注射に抵抗がある方にも使いやすいのが特徴です。
ダイエット効果のしくみ
マンジャロやリベルサスは GLP-1受容体作動薬 と呼ばれるお薬です。
この薬は腸から分泌されるホルモンの働きをマネして、
- 血糖値を下げる
- 胃の働きをゆるやかにする
- 脳に「お腹いっぱい」と伝えて食欲を抑える
といった効果があります。結果として「食べる量が自然に減る → 体重が落ちる」という流れになります。
よくある副作用
一方で、効果がある分、副作用も少なくありません。
特に 胃腸に関する症状 が多く報告されています。
- 吐き気
- 下痢
- 便秘
- お腹の張り(膨満感)
これらは使い始めに出やすい症状で、数日~数週間で落ち着くこともあります。ただし、人によっては強く出てしまい、継続できないケースもあります。
注意が必要な副作用
まれですが、以下のような副作用も知られています。
- 急性膵炎(強い腹痛が続く)
- 胆石・胆のう炎
- 低血糖(特に糖尿病薬と併用している場合)
もし強い腹痛や意識がぼんやりするなどの症状が出たら、すぐに医療機関を受診する必要があります。
誰でも使える薬ではない
マンジャロやリベルサスは「市販薬」ではなく 医師の処方が必要な薬 です。
また、日本ではまだ「糖尿病治療薬」としての承認しかなく、肥満症のために使うには条件があります。
そのため、
- 体重を減らしたいからといって自己判断で入手する
- 海外通販で購入する
といった行為は 健康被害のリスクが高い ためおすすめできません。
薬剤師からのまとめ
マンジャロやリベルサスは確かに体重減少効果が期待できる薬です。
しかし同時に、 吐き気・下痢などの副作用が多い薬 でもあり、誰にでも安全に使えるわけではありません。
✔ 医師の診察を受けて、体に合っているか確認する
✔ 生活習慣の見直しと組み合わせて使う
✔ 自己判断で海外から取り寄せない
この3つを守ることがとても大切です。
「飲むだけでやせる魔法の薬」ではなく、正しい使い方をすれば 体重管理のサポートとなる薬 として役立つもの。
最初に薬を使ってやせようと考えるのではなく、運動と食事を見直すのが重要だと考えます。
👉 この記事は一般向けにわかりやすくまとめていますが、実際の使用には必ず医師の判断が必要です。
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